オールオン4の費用相場は?片顎200〜600万円の内訳と価格差の理由

オールオン4の費用がいくらかかるか知りたい方へ。相場は片顎200〜600万円ですが、この3倍の開きには明確な理由があります。人工歯の素材とインプラント体のメーカーで価格帯が決まる仕組みを、現役の歯科医院経営コンサルタント(TOSHI)が費用設計の内側から解説します。

この記事の結論

  • 片顎の相場は200〜600万円。上下顎なら400〜1,200万円
  • 価格差の主因は人工歯の素材(レジン/ハイブリッド/ジルコニア)
  • 低価格の表示は仮歯までの費用である場合がある
  • 医療費控除で約4分の1が戻るケースもある
  • デンタルローンで月額2〜4万円台から始められる
目次

費用の全体像

実際に公開されている金額の一例:当サイトが名古屋16院の公式サイトを調べたところ、オールオン4の費用を公開していたのは1院で、片顎 3,102,000円(税込)でした(2026年8月時点)。全国相場の幅(片顎200〜600万円)の中央付近にあたります。名古屋の1本あたりの費用相場は名古屋のインプラント費用にまとめています。

範囲費用目安備考
片顎(上顎または下顎)200〜600万円最も一般的な範囲
上下顎(全顎)400〜1,200万円両顎同時なら割引されることが多い

3倍の開きがあるため、いくらかかるのかが分かりにくい治療です。内訳を分解すると理由が見えてきます。

費用の内訳

項目費用目安(片顎)内容
精密検査・CT診断無料〜5万円無料の医院もある
抜歯無料〜10万円残存歯の本数による
インプラント体4本60〜160万円メーカーで大きく変動
手術・埋入40〜80万円傾斜埋入の技術料を含む
仮歯(即日)10〜30万円当日装着する分
最終的な人工歯80〜300万円素材で最も差が出る
静脈内鎮静法5〜15万円希望する場合
術後の検診無料〜5万円回数無料の医院もある

コンサルタントとして医院の費用設計を見てきた立場から言うと、価格差の大半はインプラント体のメーカーと人工歯の素材で説明できます。手術料や検査費で3倍の差がつくことはありません。

人工歯根が顎の骨に埋まった状態を示すインプラント模型の断面
骨に埋まるインプラント体と、上に装着する人工歯。この2つが費用の大半を占めます

価格を決める要因:人工歯の素材

最も費用差が出る部分です。片顎12本分の人工歯として比較します。

素材費用目安耐久性見た目特徴
レジン(樹脂)80〜120万円最も安価。摩耗・変色しやすい
ハイブリッドレジン120〜200万円樹脂とセラミックの混合。中間帯
ジルコニア200〜300万円強度・審美性ともに高い

レジンとジルコニアで150万円前後の差が生じます。相場の幅が広い最大の理由がこれです。

レジンは安価ですが、10年程度で摩耗や着色が進み、作り直しが必要になることがあります。長期的な総額で考えると、必ずしも安くならない点は理解しておいてください。

価格を決める要因:インプラント体のメーカー

区分4本あたり特徴
海外の主要メーカー100〜160万円長期の臨床データが豊富。世界的に流通し、転院時も対応しやすい
国産メーカー80〜120万円日本人の骨格に合わせた設計
低価格帯メーカー60〜90万円臨床データが限られる。将来の部品供給に注意

オールオン4は4本で12本を支える設計のため、1本あたりにかかる負荷が通常のインプラントより大きくなります。実務的には、長期の臨床データがあるメーカーを選ぶ意味が大きい治療です。

また、将来的に転院や部品交換が必要になった場合、流通量の少ないメーカーだと対応できる医院が限られます。カウンセリング時にメーカー名を必ず確認してください。

低価格表示の見方

相場が200〜600万円である以上、これを大きく下回る表示には理由があります。次のいずれかであることが多いです。

  • 仮歯までの費用で、最終的な人工歯が別途必要
  • インプラント体の埋入のみで、上部構造が含まれない
  • 抜歯・CT診断・静脈内鎮静法が別料金
  • レジンの人工歯が前提で、素材変更で加算される
  • 片顎ではなく部分的な本数の費用

これは通常のインプラントの低価格表示と同じ構造です。この金額で治療が完了するのか、追加費用が発生する条件は何かを書面で確認してください。

医療費控除でどれだけ戻るか

オールオン4は医療費控除の対象です。高額な治療のため、還付額も大きくなります。

治療費年収500万円年収700万円年収900万円
200万円約57万円約57万円約63万円
400万円約117万円約117万円約129万円

控除額の上限は200万円です。他の所得控除の状況により実際の還付額は変動します。

200万円の治療なら実質143万円前後になる計算です。計算方法と申請手順は医療費控除のページで解説しています。

治療を同じ年にまとめると、10万円の足切りが1回で済みます。上下顎を検討している場合は、年をまたがないほうが有利です。

分割払いの目安

治療費60回(5年)84回(7年)120回(10年)
200万円約37,700円約28,200円約21,200円
300万円約56,600円約42,400円約31,800円
400万円約75,500円約56,500円約42,400円

金利5パーセントで試算した目安です。実際の金利・回数は信販会社と医院により異なります。

デンタルローンは最長120回まで対応している医院もあります。仕組みと審査基準は分割払いのページをご覧ください。

見積もりで確認すべき7項目

  1. 総額はいくらか(最終的な人工歯まで含めて)
  2. インプラント体のメーカー名
  3. 人工歯の素材
  4. 抜歯・CT・鎮静法は含まれるか別料金か
  5. 追加費用が発生する条件
  6. 保証の内容と期間
  7. メンテナンス費用は年間いくらか

すべて書面でもらってください。口頭の説明は後から確認できません。

よくある質問

オールオン4の寿命はどれくらいですか?

インプラント体(骨に埋める部分)は10年生存率90%以上という報告が一般的です。ただし上に載せる人工歯は10〜15年で作り替えが必要になることがあります。費用は初回より抑えられることが多いものの、無料ではありません。見積もりの段階で「人工歯を作り替える場合はいくらか」を必ず確認してください。

インプラントは20年後にどうなりますか?

適切なメンテナンスを続けていれば20年以上機能している例は珍しくありません。ただし20年のあいだに起こりうるのは、①人工歯の破損・摩耗 ②インプラント周囲炎による骨の吸収 ③治療した医院の閉院です。とくに③は見落とされがちで、使用メーカーが分からないと他院で部品を取り寄せられません。治療時にメーカー名と型番の記録をもらっておいてください。

Q. なぜ医院によって3倍も差があるのですか?

A. 主因は人工歯の素材とインプラント体のメーカーです。この2項目で200万円近い差が生じます。技術料の差はそこまで大きくありません。

Q. 上下同時にやると安くなりますか?

A. 手術が1回で済むため、片顎ずつ2回行うより割安に設定している医院が多くあります。ただし身体的負担は大きくなるので、全身状態を踏まえた判断が必要です。

Q. 総入れ歯と比べてどれくらい高いですか?

A. 保険の総入れ歯は3割負担で1〜3万円程度です。費用差は非常に大きくなります。ただし噛む力・固定性・作り直しの頻度が異なります。

Q. 後から追加費用を請求されませんか?

A. 骨の状態によって骨造成が追加になるケースがあります。どういう場合に追加費用が発生し、いくらかを事前に書面で確認しておけば防げます。

自由診療に関する情報開示

  • 治療内容:片顎4本のインプラント体を顎骨に埋入し、固定式の人工歯を装着する外科処置を伴う治療
  • 標準的な費用:片顎200〜600万円(自由診療・保険適用外)
  • 治療期間・回数:6か月〜1年・通院10回前後
  • 主なリスク・副作用:術後の腫れ・痛み・出血、骨結合不全による脱落、インプラント周囲炎、神経損傷。残存歯の抜歯が必要で不可逆的。全身状態や服薬内容により治療を受けられない場合があります

掲載している費用は一般的な目安です。実際の金額は必ず医院で見積もりを取得してご確認ください。

監修者プロフィール

歯科医院経営コンサルタント TOSHI

監修:TOSHI(歯科医院経営コンサルタント)

歯科医院の経営・集患支援を専門とするコンサルタント。複数の歯科医院の経営改善・マーケティング支援に携わり、インプラント治療を提供する医院の診療体制・設備・費用設計の内側を熟知している。患者の立場から「本当に信頼できる医院とは何か」を発信するため、本サイトを運営。

まとめ

  • 相場は片顎200〜600万円。幅の主因は人工歯の素材とメーカー
  • 低価格表示は仮歯まで埋入のみの場合がある
  • 医療費控除で50〜120万円が戻るケースもある
  • デンタルローンなら月2〜4万円台から
  • 見積もりは7項目を書面で確認する

金額が大きい治療だからこそ、複数の医院で見積もりを取って比較してください。同じオールオン4でも、含まれる内容が医院によって大きく異なります。

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